テレビや雑誌などで取り上げられることの多い「感動企業」。
代表的なところで言えばディズニーランドやリッツカールトンでしょうか。
仕事の目的を「お客様を満足させる」ことだとして、
従業員が高い意欲と熱意を以て、本気の本気で「お客様を満足」させようと、アイデアを出し、工夫を重ねたサービスを、積極的にお客様に施した時、お客様が「想定していた以上のサービス」を受けた=「感動」したという図式が生まれます。
飲食店などでは取り入れているお店も多い、5段階評価の満足度調査で、
5感動 4満足 3ふつう 2不満 1最悪
といった項目でお客様に評価していただいていますが、ここで劇的にリピート率が上がるのは5の「感動」だけなのです。
口コミの効果がきわめて高いことについても注目されて久しいですが、本当の意味での口コミを生み出すのも、この「感動」したお客様なのです。
思わず話したくなる……ディズニーのキャストにまつわる「伝説」などは、その最たるものでしょう。
リピーターと新規の顧客を獲得しうる「感動」サービスは、高収益体質を生み出すのに最も適した手法なのかもしれません。
高収益の体質ができれば、より良いサービス提供のための投資や還元、従業員への利益分配による従業員の意欲向上に繋がり、それが更なる顧客満足度の向上へと良い循環が生まれます。
では、具体的にどうすればそのような体制が作れるのでしょうか。
表題にて、特別な会社の特別な取り組みではないといいましたが、今日からいきなりディズニーランドのキャストと呼ばれる従業員たちのように、全員が企業や店舗の理念の体現者となれるものでしょうか。そもそも明確な理念を掲げている企業や店舗ばかりではないかもしれません。
ここで、話しをいったん整理します。
・感動企業とは、高い顧客満足度を誇る企業であり、収益性が高いという特徴を持つ。
・感動サービスとは、お客様が「想定していた以上」と感じるサービス。(驚きと人間味を感じる)※補足ですが、サービスの内容にこだわりや物語性があるとより大きな感動を生み易くなります。このあたりのことはブランディングと絡めて別の機会にお話しいたします。
・サービスのひな型ができても、それを提供する人がいなくてはお客様に届きません。やるように言われたことをただやるだけでも伝わりません。本気の本気でお客様を「感動」させたいと思えるだけの、仕事に対する意欲が必要で、そのためには従業員満足度も不可欠です。
兎にも角にも、まずは感動サービスとして何をすべきかを決め、それを運用し得る従業員を育て上げるしかなさそうに見えます。
それはとても大事なことなので、企業や店舗内の風土や習慣を整えましょう。
具体的には、
① 企業や店舗の理念を明確にする
② 理念を実現するために必要な要素を信条や行動指針として全社員が共有できるようにする
③ 信条や行動指針を実現するための具体的な行動の定義
④ 基本行動(最低限守るべきサービスや約束事)の徹底
⑤ 基本行動ができたら、自発的な応用行動を引き出す風土をつくる
⑥ 現場で話し合う習慣をつくる
等です。
他にもまだまだありそうですが、まずは決めてしまえるところから決めていきましょう。
あとは実践するだけですが、これが一番難しく、また時間もかかります。
特に社員の考え方や行動については、教育や研修のノウハウも必要になりますので、腰を据えた計画で少しずつ確実に向上させていくのが、結局は近道になると思います。
その間も売上は上げていかなくてはなりません。
同時進行で、業務上・営業上で打てる施策や取り組みは積極的に採っていきます。
誰もができない感動を与えることが難しいなら、現時点でできるやり方で、小さな感動を誰よりも与えていければ、それもまた「感動企業」になります。
「思っていた以上」が「想定以上」なら、「思ってもいなかったこと」もまた「想定以上」になります。
「思ってもいなかったこと」ならアイデア次第、工夫次第で生み出すことができる気がしませんか?
例えば、衣類をきれいにするという目的で利用するクリーニング店。
これまではお客様が店舗に直接持っていき取りに来るのが当たり前だった中で、取りに来てくれる・持ってきてくれるサービスは、「思っていた以上」のサービスと言えるでしょう。
多くの店舗が同じ取り組みをはじめたとき、それは「思っていた以上」ではなくなってしまうという弱点があります。
一方、衣類をきれいにする目的で行ったクリーニング店で、思ってもいないようなおもてなしを受けたとしたら、それは「思ってもいなかった」サービスとなります。もちろん、歓んで頂ける内容であることが大前提ですが。
なんでもかんでもやればいいということではありませんが、先ほど決めた「理念」「信条」に則った行動であれば、他ではない、そのお店だけしか得られない(嬉しい)体験を与えられます。その体験が、やがて「感動」となるのです。
もてなしが理念や信条に則っているなら、お客様にささやかなおもてなしにて歓んでいただく……こういった取り組みなら、すぐできるイメージが沸いてきていると思います。
準備から運用まで全てを自らがやるのではなく、もてなしのための素材はそこに特化したところに任せ、その資源をツールとして用い、自身のおもてなしの心を具現化させれば良いのです。
実際、私のクライアント様には、もてなしのツールとして和菓子を使ってもらっています。
上品な甘さがほっとするひと時を過ごしていただくのに適しており、珍しい取り組みをするクリーニング店として差別化にも寄与しています。
他社や他店が持っているサービスを自店で用いれば、特別なサービスに成ることがあります。
ただやみくもに組み合わせれば良いというわけではありませんが、理念とコンセプトが合った企画が立てられれば、現時点での業務・営業からすぐに感動企業への一歩を踏み出せるのです。
同じ商店街同士で似た理念を持ったお店と組んでも良いですし、弊社のような販促企画の素材を提供できる専門の会社を使っていただいても有効です。
ちなみに、「もてなし」「癒し」「安らぎ」と言ったキーワードと相性の良い素材としては、和菓子の他に生花や花のアレンジメントもご提供できます。また、和菓子は無料でサンプルをご試食もできますので、興味がありましたらお問い合わせください。
こんにちは。野口です。
営業に関して、多くの人が勘違いをしています。私もその一人でした。
営業をしていく上で多くの課題にぶつかります。課題は一見複雑で、解き解すには一筋縄ではいかないように見えます。
【商材に依存する】
高いから売れない、競合より性能が劣っているから売れない…確かに安くて良いものなら売り易いですが、売れない要因はそれだけでしょうか。もしくは、高くて性能が劣っていても売れるやり方は、本当にないのでしょうか。
【自分に疑問を持つ】
売れない時期が続くと、自分がすべて悪いのではないかと考えてしまうこともあります。もちろん、完璧な人なんていませんから、日々を省み、結果を分析し、次に活かせればよいのですが、単に自信を無くし答えのない問いや悩み(自分は営業に向いてないんじゃないかといったような)の迷宮に入り込み、一層自信を無くしてしまう。
自社の商品を自信なさそうに勧めてくる人から買いたいと思う人はごく少数でしょう。
【思考が先立つ】
誰だって失敗はしたくありません。失敗しない為に考えるのはとても大切なことです。ですが考えることはよりよく行動するための手段であり、考えること自体が目的ではありません。この主従が入れ替わってる人をしばしば見かけます。
まして考えるあまり失敗を恐れて行動ができなくなってしまっては本末転倒です。
【とにかく行動】
「営業は足で稼ぐ」なんて言葉があるように、今の時代でも泥臭い営業ができる人は、なんだかんだで地力があります。しかしこれもまた、契約を取るための手段であり、電話を掛けることも訪問することも、目的に至るための手段なのです。
行動してる分、成長に繋がりますから無駄ということはありませんが、ここにコスト意識を乗せて考えると、新人の研修等以外では効果的ではありません。
営業に求められる成果とは、人件費も含めた原価以上の売り上げを立て、利益を出すこと。研修等にお金がかかってるのであれば、それも回収しなくてはなりません。
契約をいくつとっても、ひとつ当たりの契約金額が高くても、赤字の案件ばかりではその仕事を続ける意味は少ないでしょう。
【お客様のために】
お客様のために何ができるのか…営業マンとして最も重要なミッションです。では、お客様が望むことはなんでも応えるのが営業マンの務めなのでしょうか。
お客様としては、安ければ安いほどありがたいのは当たり前です。では、ぎりぎりまで値を下げるのがお客様のためでしょうか。
戦略上利益を度外視してでも売る必要があるときはそれでもかまわないと思います。
しかし、「お客様のため」という意識のみで値を下げたり原価を上げたり(機能追加など)をしてしまえば、自ずと利益は目減りし、その事業が成り立たなくなります。
売り切りの商品であれば、買った「お客様のため」にはなるでしょうが、それを求めているお客様に成り得る人々とってはその商品が与えてくれるベネフィットを得る機会を失わせる結果になります。
まして継続した保守や運用、サポート、サービスが必要になる商材であれば、購入・契約したお客様自身にも迷惑が及んでしまいます。
【儲けるのは悪いこと?】
勧誘すること、結果儲けることに対し、嫌悪感とまではいかなくても違和感を持っている人は、意外と多くみられました。
【お客様のため】の項でも触れましたが、事業は利益が出続けていないと存続できず、企業は事業の利益が出続けていないと存続できません。
企業の存在価値はその会社が扱っている商材の価値のみならず、雇用や税金などの面から、企業のひとつひとつが地域や国に対して貢献しています。企業によっては直接的に地域や文化に貢献していることも少なくありませんし、有事の際には募金やボランティア活動なども行います。
逆に言えば、ひとつの企業が消失してしまうと、上記の価値・効用が失われるばかりか、協力企業や取引先などにも影響は波及してしまいます。
利益が企業の存続と行動の選択肢に寄与するならば、その利益をより多く出し続けることが企業の使命のひとつだと思います。
その一端を担うべき営業の仕事は、絶対に必要なものです。提供するものが顧客の安全・安心を害せずに価値を提供できる限り、対価から利益を捻出することは悪ではないと断言します。
私自身が経験したものを中心にいくつか例を挙げてみましたが、もっとあると思います。
そのすべてに言えることですが、
・まず何のためにやるのか、目的はなんなのかをはっきりさせ
・手段と目的を明確に分け
・目的から目標を策定し
・目的に至る為の手段を構築し
・手段を用い行動して目標を達成し目的を果たす
という軸に沿って考えることで、複雑化してしまっているように見える課題も簡素化し、思っていたよりも簡単に解決できます。
例えば【商品に依存する】なら。
競合より高くて性能で負けてしまっているという課題をそのまま解決しようとすれば、開発という手段になるでしょう。企業としてはすべきことですが、時間もお金もかかるうえ、一営業マンとして「簡単に解決できる」問題ではありません。
ですが、
・自社の製品でお客様を喜ばせるという目的を決め
・他社製品にはない自社製品だけの魅力の分析や、自分だからできる(お客様にとって価値のある)魅力的な提案を練り
・提案という手段を以てお客様に納得していただく
ことで、成約へと至れます。
魅力的な提案とは、まさに「価値を創出」することです。
個人あるいは組織に、価値創出のスキームやメソッドを提供するのが私たちのミッションです。詳しくはお問い合わせください。
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